心躍る学びのつれづれ

維摩会 春秋館でお釈迦様の教えを学んでいます

観世音菩薩伝

昨年の維摩会 春秋館の忘年会で【観世音菩薩〜妙善姫物語】の劇に出逢った。

いわゆる【観音様】の名前で親しまれているが、一国の王女に生まれた妙善姫が、その身分を捨てて出家し成道して涅槃に入られるまでの一生が描かれていた。

「観世音菩薩伝〜人間、観音様の生涯と思想」周兆昌 著
を元にしたそうだ。

この本を読んでみて、当たり前だけど、俗な言い方をすると、もう幼き頃よりその人としての出来が違うと思った。

カマキリに食べられそうになっているセミを助けようと石から転げ落ち、額に大きな傷を付けてしまうが、痛みで一ヶ月もの間身体を動かす事が出来ない最中でも、自分の痛みよりも、セミが助かったことを心底喜んでいる下りでは、愕然としてしまった。

このお正月足の付け根の痛みで丸2日間全く動けなかった体験をしたばかりだったので、同じようなシュチュエーションでそう思えるか、ましてやそもそも自分の身を顧みずセミを助けるか!??

じっとして文字を読むことが余り得意でない私にとって、この劇に出会えたことは、映像として描き切れていない細い部分を、この本で知ることとなり、とても良かった。